人物を撮る

人物を撮った時に、なんとなく若々しくない写真になってしまったり、面白みに欠ける写真になってしまった、という経験はないでしょうか。撮る機会が多いのに、意外と難しいのが人物撮影。活き活きとした写真を撮るためにはどうすればよいのでしょうか。人物を撮影するときのコツをいくつか集めてみました。
まず、大切なのが構図になります。たとえば、観光地で記念写真を撮るとき、背景となる建物などの前に被写体を立たせて、全身が入るように撮ることがよくありますが、それでは人がかなり小さくなってしまいます。人も背景も存在感のある写真を撮るには、人が写真の左右どちらかにずれるように立たせ、腰から上くらいがフレームに収まるくらいの近い距離から撮ってみましょう。逆光などが気になるようなら、屋外でもフラッシュを焚きます。地平線や建物の区切りとなる水平の線が人物の首の部分にこないように注意。レンズは広角側よりも望遠側で撮ったほうがきれいに映ります。小顔に見せたいなら上からのアングルで、脚長に見せたいなら全身を下から撮ると効果的です。
また、人物を真正面から撮ると、どうしても証明写真のようなのっぺりした写真になってしまうので、できればやや斜めに向いた感じで撮ってみましょう。顔だけではなく、体全体を傾けるのがコツです。手や指先で動きを表現すると、さらに躍動感のある写真になります。また、女性を撮るときには特にライティングも重要です。カメラの内臓フラッシュのみで撮ると、どうしてもいらないシワなども映ってしまうので、若々しい写真にはなりません。できれば別の方向からレフ版などでやわらかな光をプラスすることで、シワなどが映りにくくなり、写真写りをよくすることができます。
しかし、何よりも大切なのが被写体の表情です。カメラ目線のポートレートを撮るときに、撮影する側が撮影に必死になっていたのでは被写体も緊張してしまいます。写真を撮りながら会話を盛り上げ、相手をリラックスさせて自然な笑顔を引き出すことが大切です。よくカメラマンが被写体を褒めながら撮影しているシーンがありますが、そうやって相手を乗せることが良い写真を撮るためには重要なのです。カメラ目線のポートレートでなくてもよいのならば、相手がカメラを意識していない時に自然な表情を撮るのもおすすめ。もちろん盗み撮りというわけではありませんが、子どもの写真などは「ハイ、チーズ」で撮るよりも遊んでいる場面を撮ったほうが楽しそうな表情をしているものです。その場その場の情景を切り取るような自然な写真が撮れるといいですね。

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